乳児期の子どもたちに愛着形成が必要な理由
2023/04/17
はじめに
乳幼児期の子どもたちは、脳の発達が急速に進みます。
この時期に、愛着形成を適切に行うことで、子どもたちは安心感や信頼感を得て、ストレスに対する適応力を高め、社会的なスキルを学び、脳の発達に必要な刺激を受け取ることができます。
愛着(attachment)とは、保護者や保育者などの養育者との間に生まれる心の絆のことを指し、身近な人たちの愛情を感じることで育つ情緒の安定と基本的信頼感が「生きる力」の基礎となります。
このことは科学的にも証明されていて、ジョン・ボウルビィ博士によって提唱された愛着理論によれば、人間は社会的動物であり、愛着行動を通じて愛着対象(主に保護者や保育者)との絆を形成し、安全な基盤を得ることが必要不可欠であるとされています。
安全な愛着関係が形成されると、子どもは周囲の環境に対してより積極的に、かつ好奇心を持って接し、自分自身の発達にも積極的に取り組むようになります。
逆に、愛着関係が不安定な場合、子どもは恐怖や不安を感じ、周囲の環境に適応することが難しくなる可能性があります。
この記事では、愛着形成がなぜ重要なのか、いづる保育園ではどのような形で愛着形成を行っているのかをご紹介します。
子どもにとって乳幼児期の愛着形成が重要な理由
子どもにとって、乳幼児期の愛着形成が重要な理由は大きく2つあります。
・子どもの社会的・心理的発達に影響を与える
・脳の神経的なメカニズムの発達に影響を与える
子どもの社会的・心理的発達に影響を与える
愛着形成は、子どもの将来において、社会的・心理的発達に影響を与えると言われています。
保護者や保育者が愛情や思いやりを持って接することで、子どもは感情や行動の調整がうまくできるようになり、自己肯定感が高まります。そして、自分と他人との関係を良好に保つ能力を身につけます。
そのため、愛着形成が十分に行われた子どもは、学校生活や将来の職業においても成功する可能性が高まります。
脳の神経的な発達に影響を与える
愛着形成は、子どもの脳の神経的な発達に影響を与えます。
愛着形成を行うことで、子どもたちは保護者や保育者からの刺激を通じて、脳の発達に必要な情報を受け取ります。
言葉、表情、触覚、声、視覚的な情報など、子どもたちが五感をいっぱいに使うことは、脳神経に適切な刺激を与えることにつながります。そして、幼児の脳が新しい神経的なつながりを形成し、学習と発達を促進するのに役立ちます。
愛着形成が不十分な子どもに起きること
もし、子どもへの愛着形成が不十分だと、
・コミュニケーション能力が育ちづらい
・人を愛せなくなってしまう
・自尊心が低く、相手の立場に立って考えることができなくなる
など、学校や職場での適応や人間関係の形成に苦労することが多くなり、将来的な問題行動や心理的な問題を抱えるリスクが高くなってしまいます。
いづる保育園の愛着形成
いづる保育園では、子どもたちとの愛着形成のために、触れ合いを大切にしています。
特に、子どもたちとのハグ(Hug)はそのひとつ。
ハグをすることで、
・子どもたちのストレス軽減:ストレスホルモンのレベルが低下して、リラックスする
・心理的な安定感の向上:子どもたちが安心感や信頼感を感じられる
・心身の発達促進:運動発達を促進するための筋肉への刺激や、感覚的な刺激を受けることで、脳の発達につながる
など、子どもたちの成長にとって良い影響がたくさんあります。
まとめ
子どもたちの愛着形成についてご紹介しました。
いづる保育園では子どもたちの愛着形成の観点から、愛情たっぷりに日々の保育活動をしています。
是非、保護者の皆さんも、愛情たっぷりのハグを子どもたちに沢山してあげてくださいね。